今日掲載した写真、カラーフィルムで撮影したんですよ。
正確に言えばモノクロフィルムなんですが、カラーネガと同じように
処理をするタイプのフィルムです。
クロモジェニックフィルムとか、そんな分類らしい。

現在売られているものだとIlfordのXP2 superと
KodakのBW400CNという2種類がありますが、
どちらもカラーネガと同じように「発色現像」の工程があって、
銀粒子は全部なくなってしまうので、確かにカラーネガと同じ状態。

で、今日の写真はBW400CNの古いバージョンである
T400CNというものを使いました。
この前大量に入手した期限切れフィルムのなかの1本。
どれどれ使えるのかな、と撮影してみたわけですが、
お店に出して何も写ってなくても悔しいし、
そもそもモノクロの画像なんだから自家現像でなんとかならんかな?
と思って調べてみると、一応そんな方法があるらしいことを発見。
最終的に全て取り除かれる銀粒子ですが、ちゃんと光に反応して
潜像を形成しているので、モノクロの薬品を使えばモノクロ画像が
出てくるのはまぁいわれてみれば当たり前の話。

てことでRodinalを使ってT400CNを現像してみた結果が、今日のやつ。
確かに画は出た。
ただいろいろめんどくさいので、常用するもんではないかな。

問題①ものすごく濃いネガになる。

モノクロネガはグレーや紫っぽい色をしていますが、
カラーネガは茶色っぽい色をしていますよね。
ただ色が反転しているだけだと出にくい色があるとかで、
それを補正するためにそういう色になっているんだそうです。
が、この色が濃すぎてスキャンしにくい。

さらには、本来除去されるべき銀粒子が残るので、
あまり画像が透けて見えない(=ヌケの悪い)ネガになるんです。

全くなにも見えないかと思ったら……

光に透かすとかろうじて画が見える

スライドコピーアダプタで取り込むにしても
1枚あたりの露光時間がえらい長いです。
そうしないと黒っぽいネガ像、反転したらすっごい薄い写真になる。
Lightroomで補正するにしたって限度がありますからねぇ。

問題②多分紙焼きしにくい……てか出来ないかも

紙焼きはまだ試していませんが、茶色いベース色は
多分焼くときにも大いに影響があります。
印画紙は赤い色に反応しない訳で、赤っぽいベースということは……です。
号数フィルターがデフォルトでかかっているようなもんだし、
どうやったってものすごく軟調になったり、硬調になったりしそう。
00号のフィルターがオレンジで5号がピンクなので軟調になる可能性高し。

問題③現像時間が長い

Rodinalの1+25を使っても18分です。長くて飽きる
ググって出てきた数字なので検証の余地ありですが(やらない
しかし普通のモノクロ現像が5~10分の範囲で処理できるのから比べれば
どう考えたって長いです。1+50でやろうとしたらもっとかかるね。
1+200で静止現像は可能なのかな。
ヌケが悪い上にカブリが出てエラいことになりそうですが。

ちなみにC-41の標準的な現像時間は38℃で3分15秒だそうです。速っ。
温度がかなり高いにしても想定されている5倍もの時間をかけて……やる?
しかも色出ないしな。

問題④保存性はどうなのか

色素画像よりも銀粒子画像の方が化学的には安定しているとかで
カラーフィルムよりもモノクロフィルムの方が保存性は優れているという
主張もあるようなんですが、では今回のはどうなんでしょう。
デジタルのエフェクトとしてもよく使われるようになった「銀残し」は
発色現像を途中で止めてモノクロの銀粒子も残す、という
いわばカラーとモノクロの合わせ技な訳ですが、
これをやって写真を現像すると銀が酸化しやすいので、
保存性は落ちることになるそうな。
同じようなことは起こってそうな気がする。

問題⑤色が出ない

分かりきってやっていても、めんどくさい割に良いこと何もなし。
C-41フィルムはおとなしくお店に持って行った方が良いと思います
までも、ちゃんと写ってるか分からない古いフィルムを発掘したとか、
写っているものを絶対に人に見られたくない事情があるとか、
そういう場合に試してみるなら悪くないかもしれないね。
カラー現像用の薬品が簡単に買えれば良いんだけども、
ナニワカラーはずいぶん前に製造中止になっちゃったし。
業務用は趣味で使うにはべらぼうな量過ぎるし。
なにか無理せずカラーネガを自家現像出来る手段を
知っている人は教えてください。はい。