やっぱり侮れない、定番現像液「D-76」の魅力。

こんばんは、kashimasaです。

いきなりですが、どの分野にも「初心者はまずここから始めましょう」というクセの少ない道具や素材があって、
モノクロフィルム写真でいえば「D-76 developer」っていうのはその部類に入ると思うんですよ。

しかしこのD-76、初心者向けだなんてとんでもない、非常にポテンシャルの高い現像液だと思うんです。

長らくT-Max developerを使ってきて、それを昨年末で使い切ったタイミングで、
Rodinalじゃなくてたまには他の現像液を使ってみようかと思いまして、
かといって未知の高価な現像液を買う気にもなれず、久しぶりにD-76の粉を買ったんですよね。

kashimasaが自家現像1年目の頃、初めて買った現像液がこのD-76でした。
(厳密に言うと「ダークレス」なんですが細かい話は割愛)
袋に書いてあるようにお湯を沸かして粉を溶かしてってやっていた記憶があります。

ただ、当時はそんなに現像をする頻度も高くなくて、
1回現像してから次に使うまでの間にもうダメにしちゃうような感じでした。
1L作れば4本分の現像が可能、さらに処理時間を調整して12本(?)まで処理できますと書いてあったような気がしますが、
その頃は1Lで2本処理して終わっていたような気がする。非常に勿体ない。w
当時は「希釈現像」なんていうことも知らなかったので、原液で処理して
次の週になってそれを使おうとしたらなんかいろいろ出てきててうわぁーとかやってましたし。w

その後、必要な分だけ水で薄めてすぐに使えるT-Max developerを知ってからは
それだけを使うようになってしまったので、正直あまりD-76にはいいイメージがなかったんですよね。
D-76はただめんどくさいだけの、昔の現像液。そんなことを思っていました。

それがですよ。
今年に入って久しぶりにD-76で現像してみて思わず「おぉ……」と唸ってしまいました。
奇しくも使っていたフィルムはトライX、400TX。黄金のモノクロフィルム定番コンビです。
T-Max developerに替えた当初は気づきませんでしたが、やはりこの組み合わせでしか出てこない「味」があります。
年月を経てkashimasaも「希釈現像」というスキルを身につけたので、それのせいかもしれませんが。w

Pentax SP / S-M-C Takumar 28/3.5 / Kodak 400TX / D-76 1+1

 

なんと表現して良いのか難しいのですが、この組み合わせだからこそ表現できる「深み」みたいなものがあります。
この写真を見て何だか少し懐かしい感じがしたのも、その深みを久しぶりに目の当たりにしたからなのかも。

希釈現像って便利ですね。
原液そのままでも処理できるところを、さらに水で薄めて使おうというやり方です。
薄めてしまっている分その現像液は1回しか使えないのですが、
毎回新鮮な現像液を使うことが出来るので、液の疲労度に合わせて現像時間を調整する必要がありません。
1回きりしか使えないとは言っても、使わないでダメにしちゃうよりは使用量が増えます。
1LのD-76原液を1+1で希釈して使えば、1本の処理に250mlずつ使うとして
新鮮な状態の現像液で8本も処理することができます。
また薄めることで、現像が必要な部分(光が当たって反応が進みやすい部分)と、
現像が進みにくい光の当たっていない部分の反応差が小さくなって、
コントラスト差が起きにくくなるらしいです。つまりパキパキになりにくいってことか。
そこまでの違いが分かるほどの経験値はまだありませんがね。
そのやり方を極限まで突き詰めたのがRodinal1+200とかで処理する静止現像ですね。

粉を溶かすという事前準備が必要になるので個人的には初心者向けではないと思っているんですが、
自家現像に慣れてきたらぜひ1回は使ってみて欲しい現像液です。できればトライXとの組み合わせでね。
長年使われていたものにはやはりそれなりの理由があります。
「初心者向け」と言われていても初心者しか使ってはいけない訳じゃないんです。
むしろそういうものを使いこなしている人ほど上級者かもしれません。
いや、kashimasaが上級者の域に入ったとかそういうことを言いたいわけでは決してありませんが、
弘法筆を選ばず。そうそう、それが言いたかったんです。
本当にプロの人は子供用のチャチい道具でも「作品」を創りますからね。

Rodinalをメインに使いつつ、たまにD-76でも現像しようと思った2019年初頭の話でした。
実は過去に富士フィルムの現像液も使ったことないんですが、買えるうちにそっちも試してみようかな。

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